性格テストは仕事に活かせるのか? を考えてみる。

16PersonalitiesというMBTI性格診断テストを受けてみた。

図1

MBTIとは
MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)は、ユングの心理学的類型論(Psychological Types)をもとに、1962年に米国のブリッグス(Briggs,K)とマイヤーズ(Myers,I)によって研究開発された、人と人との違いを知ってお互いに尊重しあうことを目的に作られた、類型論に基づいた、自己理解メソッドである。

Wikipedia

 

 

こういう性格診断テストは楽しいけど、仕事に活かせた試しがない。友達と「うわーわかる!!」「こういうとこあるよね」と一時的に盛り上がって終わることがほとんど。

 

でもよく考えてみれば、「受ければ仕事がなんか変わるかも」みたいな期待値で性格テストを受けていた事が問題なのかもしれない。もっと「性格テストの結果を仕事に活用していく」という前提で考察を深めていけば何か変わるかもしれないなと思った。

 

 

 

ということで、性格テストを受けてみた。

図2

 

図3


答えに困るような質問も結構ある。

 


何も意識しないと質問に対して、昨日・今日の状態で答えを出そうとしてしまうが、それだと「ランダム性のある出来事」によって答えが左右されてしまう可能性がある。今年はどうだったかな?と考える方が良いだろう。

 

 

結果

INTP-T型

 

かなり細かい分析結果がでてきます。これが無料なのだから凄い。

図4

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図9

図10

図12

図13

図14

図15

 

 

結果を読んでいて、確かになと思う事は結構ある。

・「平凡である」ことが何よりも惨めだと思う
・パターンを好み、発言の矛盾点を指摘することにかけては、ほぼ趣味
・完全には確立されていない考えを共有する傾向がある
・他人を、実際の話し相手として見るのではなく、自らのアイデアや論理について自分自身と討論する際の反響版として利用している
・進捗報告が期限通りに届くことは期待できません
・頭の中では目覚めた瞬間からアイデアが飛び交っています
・見知らぬ人々に囲まれると、とてつもなく臆病
・自分の最新のアイデアの土台となる論理的な結論同士のつながりを説明しようとして、とりわけ興奮すると、会話の内容がほとんど支離滅裂になることもあります
・あらゆる可能な事実やアイデアをかき集めて、それをおびただしい量の独創的な論法で処理し、可能な限り最も理に適った結論に帰す
・感情的な訴えは一切理解できない傾向があるため、論理学者型の人達に対しては、最低限の情緒的サポートも望めません
・自分の思考や理論に決定的な欠落がないかを心配して見直すあまりに、立ち往生し、自分の考えが正確に当てはまることは決してないのだという、実体のない世界の中に迷い込んでしまいます

 

結構というか、めっちゃある。
分類学上は、このタイプで間違いないのかもしれない。

 

試しに他の性格も全部読んでみたが、当てはまる部分が少なかった。

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図16

 

 

 

テストで何がわかったのか?

こういった自己分析診断ツールはいくつかあり、有名なものでMBTI(今回のテスト)、エニアグラム、ストレングスファインダー、ビッグファイブなどがある。今回はMBTIという分類学において、自分がINTP-T型に分類されている事がわかった。分類がわかることによって行動特性・特徴的なパターンが言語化された。

 

図18

 

なんとなくわかっていた自分のことが言語化されて、可視化できるような状態になった。それによって自分についての理解がある程度高まった

 

 

もっと精度を高めるなら、他のテストも受講して下記の図のような状態にしておくことが好ましいのだろう。

図19

 

 

自分らしい要素を無意識の状態にしておくよりも、意識された情報にしておくことのメリットはあると思う。ストレングスファインダーは人間の才能をシナプスシナプスの結合であると結論を出した。

シナプス結合について

人間の脳細胞にはシナプスという脳細胞同士の接合部があり、このシナプスが一人ひとり独自のパターンを生み出す回線を作っています。神経学では、人の行動は脳神経の連結構造で決まり、その構造は個々によって異なる、と教えています。

つまり、このシナプスが一人ひとり独自のものである才能を生み出しているのです。シナプス結合の形成は、ニューロンという神経細胞の軸索という神経突起が伸びてニューロン同士がつながることによってなされます。


ニューロンが1000億個で、その一つひとつに1億5000個のシナプスです。途方もない数のシナプスで、これによって一人ひとり独自の脳内回路が出来上がるのです。しかしながら人間の脳では、3歳から15歳の間に無数のシナプスが失われてしまい、回路の半分が使い物にならなくなって二度と再生できなくなります。生まれて数年の間はとてつもない量の情報を吸収するために多くのシナプスが形成されるのですが、その人を特長づける選ばれた回路を有効利用させるために何十億ものシナプスが失われるのです。

シナプスが多いほど賢く優秀であるというわけではありません。賢さや優秀さは、最も強固な脳内回路をいかにうまく利用するかで決まります。脳内回路の違いが個人の違いとなります。

個人差は人種や性別や年齢に起因するものではありません。人の行動は「シナプス」(脳細胞のひとつ)が結合することで脳内回路が作られ、刺激を伝達することで起こる。そのシナプスが形成する脳内回路は入念な形成過程を経て三歳までに完成する。使われない回路は、三歳から十五歳までのあいだに失われ、十六歳の誕生日を迎える頃には、回路の半分が使い物にならなくなっている。

著書 ストレングスファインダー

 

今の技術では個人のシナプス結合が強い部分を特定して、それがどんな行動特性と繋がっているのかを調べる事は不可能だ。

 

しかしこういった自己分析ツールを活用することによって、「精度の高い仮説」を効率的に生み出すことは可能。自分にどんな特性・行動パターンがあるのかを0ベースで考えるよりも、言語化されたものの中から選択する方が圧倒的に生産性は高い。

 

言語化された情報によって意識が変わり行動変容に繋がるとすれば、特定の行動パターン頻度が高まり、シナプス結合がより強くなっていく。


特定のパターンがあるからこそ、自分に向いている仕事・向いていない仕事を発見しやすくなる。軸がない状態で向いている事を探そうと思うと、何から考えていいかわからなくなって迷子になりやすいし、失敗しても検証ができない。

 

 

自己分析結果を活用する上で

性格テストによって習慣パターンを言語化はできたが問題点はまだある。今回性格テストで発見した、自分らしさをつくる11の要素を常に意識しながら行動するのは難しい。

これを何かしらの形で「自然と意識できる状態」をつくる必要がある。そこで脳の記憶について調べてみた。

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https://bsd.neuroinf.jp/wiki/ より

 

なるほど。長期記憶のカギはエピソード記憶か....
それであれば、今回発見した自分らしい要素が生まれた背景について考えたり、実際のエピソードなどを考えればいい。

 

しかし11も要素があるのは多すぎる...

 


そこで5つに絞り込むことにした。5つに絞り込もうと思った理由は好きな漫画の中に出てきた「ピーターリンチの理論」を今回のケースにも当てはめられると考えたからだ。

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画像17

 

ウォーレン・バフェットの格言

リスクとは 自分が何をやっているか よくわからない時に起こるものです。

 

 

5つに絞り込んでみた

・「平凡である」ことが何よりも惨めだと思う
・完全には確立されていない考えを共有する傾向がある
・見知らぬ人々に囲まれると、とてつもなく臆病
・あらゆる可能な事実やアイデアをかき集めて、それをおびただしい量の独創的な論法で処理し、可能な限り最も理に適った結論に帰す
・自分の思考や理論に決定的な欠落がないかを心配して見直すあまりに、立ち往生し、自分の考えが正確に当てはまることは決してないのだという、実体のない世界の中に迷い込んでしまいます

 

 

エピソードを考えてみる

5つに絞り込んだ内容に対して、過去の原体験や実際のエピソードを考える事でエピソード記憶にしていく。

「平凡である」ことが何よりも惨めだと思う
小学生の頃にオーストラリアに留学し、社会人になって日本に戻ってくる。その時に感じたのは自分が日本人でも、オーストラリア人でもない中途半端な存在である事。アイデンティティーを失ったような気持になり、普通である事に対する強い抵抗感が生まれた。
完全には確立されていない考えを共有する傾向がある
科学的根拠や、裏付けされたデータがあるという言葉を鵜呑みにするのは危険だと思っている。パラレルワールドがない限り世の中には検証できない事の方が多いし、大人の都合で検証方法・データの算出方法が操作されているケースを何度も見てきた。それであれば、データよりも知識量と経験に基づくシャープな仮説の方が有効的だと心から信じている。
見知らぬ人々に囲まれると、とてつもなく臆病
飲み会などで、どうでもいい話で場を盛り上げられる人とは凄いと思うし、憧れる。だけど自分はどうでもいい話ができないコミュ障。仕事の話や、人の悩み、問題の解決みたいなテーマであればいくらでも話せるのだが、そういう話を飲みの場でするとしらけてしまうだろうと思って臆病になる。
あらゆる可能な事実やアイデアをかき集めて、それをおびただしい量の独創的な論法で処理し、可能な限り最も理に適った結論に帰す
自分には「良いもの」に対する考え方が偏りすぎているところがある。独創的なアイデアが嫌いで、論理的なのも嫌い。独創性と論理が重なっていないと感動できない面倒くさい人間。矛盾した2つが繋がった瞬間にしか美学を感じられないところがある。
自分の思考や理論に決定的な欠落がないかを心配して見直すあまりに、立ち往生し、自分の考えが正確に当てはまることは決してないのだという、実体のない世界の中に迷い込んでしまいます
1つの事象に対して、必要以上に因数分解してしまう。そのためロジックツリーなどを使うと、30分ぐらいで鬼のように複雑なロジックツリーになってしまう。それを見ながら、複雑性の中にはシンプルさがなければ美学ではないと考えてしまう。そのため1つの事象に対して頭の中で永遠に終わることがない議論が進んでいく。こういった悪い癖を治したくてNOTEをはじめようと思った。

 

 

結論

自分の習慣パターンを1週間ほど意識しながら仕事をしてみた結果、特に大きい変化は感じられなかった。もう10年も社会人をやっていることもあるせいか、ある程度自分の得意パターンに基づいた働き方が確立しているんだなと実感した。

 

とはいえ、やってみて良かったなと思った部分もある。

・自分のパターンを部下に押し付けていないか?
・自分のパターンと類似している人間ばかりを評価していないか?
・コンフォートゾーンに入りすぎてないか?
・どんな知識・能力が、自分のパターンと相性がいいか?

について、考える機会が増えた。

 

ここまでやっても大きく何かが変わるわけではないが、やらないよりはいいという結論に至った。

 

 

 

最後に

テスト結果の中にはロマンチックな関係という項目があり、恋愛関係についてのパターンも記載されてる。個人的にはこちらの方が参考になった(笑)